アフィリエイトのプログラムを見ると、ITP対応の広告と、対応してない広告がありますよね。
あまり気にしないで提携している人も多いですが、ITPを知らずに広告を貼ると機会損失しますので、どのようなものかは理解した方が良いと思います。
簡単に言うと、ITP対応していない広告は、iPhoneやMacユーザーがアフィリエイトリンクを踏んでも成果報酬が発生しない可能性があります。
日本の場合、モバイルで見る人の6~7割ぐらいはiPhoneですので、かなり影響は大きいと思います。

それと、ITP対応している広告の中には、「7days」や「ITP2.3」と記載されているものもありますよね。
これらも、アフィリエイトの成果報酬に影響しますので説明していきたいと思います。
もくじ
アフィリエイトのITPとは
ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、Apple社が提供しているトラッキングを防止する機能で、Safariブラウザに搭載されています。
Apple社はプライバシー保護のためトラッキングを防止しているのですが、なぜアフィリエイトにまで影響するのか知るためには、Cookie(クッキー)について理解する必要があります。

ユーザーがサイトを訪問すると、ユーザー情報はCookieとしてブラウザに保存されますが、発行元の違いにより扱いが異なります。
Cookieの種類
- ファーストパーティーCookie
- サードパーティーCookie
ファーストパーティーCookieは、ユーザーが訪問しているサイトのドメインから発行されます。
例えば、ログインする時のIDやパスワードなどがCookieとして保存されていれば、入力する手間が無くなります。

サードパーティーCookieは、第三者から発行され複数のサイト間を横断します。
ユーザー属性に合わせた広告配信を行う時などに使用されますが、アフィリエイトの成果測定にも使われます。
このサードパーティーCookieは、ユーザーが望まない場合にも発行されていますので、プライバシーの面から問題があるという訳です。

ITPは、サードパーティーCookieに始まり、ファーストパーティーCookieもアップデートにより制限されます。
ITPの歴史
- ITP1.0(2017年9月)→ サードパーティーCookieを24時間で削除
- ITP2.0(2018年9月)→ サードパーティーCookieを即時削除
- ITP2.1(2019年3月)→ JavaScript発行のファーストパーティーCookieを7日間で削除
- ITP2.2(2019年5月)→ JavaScript発行のファーストパーティーCookieを24時間で削除
- ITP2.3(2019年9月)→ ローカルストレージを7日間で削除
ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)は、これらITPのアップデートに対応することになります。
まず、サードパーティーCookieでは正しく成果測定できなくなりましたので、ファーストパーティーCookieや、Cookieと似た仕組みのローカルストレージ用いてトラッキングするようになるのですが、これらもITPのアップデートにより制限されていきました。
なので、CNAMEを用いたり、ASPと広告主のサーバー間で直接通信するなど、ITPで制限されないよう工夫して成果測定しているという訳ですね。
各ASPのITP対応
ITPのアップデートに伴い各ASP対応しますが、広告主側も何かしらの対応をする必要があります。
しかし、新しいトラッキング方法に対応できない広告主もいますので、プログラムによってトラッキング方法が異なることになります。

各プログラムのITP対応状況は、アイコンなどで分かるようになっていますので、提携する時は注意ましょう。
A8.net
3種類のアイコンにより、各プログラムのITP対応状況が分かります。
- ITP対応
- ITP対応(7days)
- ITP非対応
afb
3種類のアイコンにより各プログラムのITP対応状況が分かりますが、ITP対応していない場合はアイコン自体ありません。
- ITP2.3対応
- ITP2.2対応
- ITP2.0対応
- ITP非対応(アイコンなし)
参考 afbのITP対策について(まーくんのアフィリエイト学校)
もしもアフィリエイト
ITP対応アイコンの有無だけです。
- ITP対応
- ITP非対応(アイコンなし)
バリューコマース
ITPに対応している場合は、プログラムの条件に記載されます。
- ITP対応
- ITP対応(期間制限あり)→ 7日間
- ITP未対応(3rd Party Cookieのみ)
参考 「ITP対応」とは何ですか?(バリューコマースヘルプ)
バリューコマースでは、ITPなどのトラッキング制限の影響を最小限にするため、ITPタグの実装を推奨しています。
参考 ITPタグとはどんな機能ですか?(バリューコマースヘルプ)
アクセストレード
ITPに対応している場合は、プログラムにITP対応の項目があります。
- ITP対応
- ITP非対応(項目なし)
【まとめ】ITP対応の広告を貼ろう
ITPはApple社が提供しているトラッキングを防止する機能ですが、アフィリエイトの成果測定にも影響しますので各ASP対応しているという状況です。
広告主側も何かしらの対応が必要ですが、まだまだITPに対応していない広告も多いですね。

ブログなどのメディア運営者は、ITPに対応している広告を選ぶようにしましょう。
ITPに対応していない広告を貼ってしまうと、正しく成果測定されない可能性があるからです。