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AIで生成された画像やイラストの著作権はどうなるの?

AIで生成された画像やイラストの著作権はどうなるの?

近年、AIでイラストや画像が生成されるようになり、著作権について様々な問題が生じています。
明らかに他者の著作物と似てるAI画像がSNSに投稿されたりしていますが、著作権侵害になるのでしょうか?
著作権法は、著作権者の保護と著作物の利用についてバランスがとれるよう規定されています。

AIで生成された画像やイラストについても、人間が制作した場合と基本的な考え方は同じ。

他者の著作物と類似している場合は、著作権の侵害になる可能性があります。
それでは、AIを活用する場合の著作権について、初心者でもわかるように説明したいと思います。

著作権の基本

著作物とは

著作物は、思想又は感情を創作的に表現したものです。(法2条1項1号)
ありふれた表現や、単なるデータ、アイデアは著作物に含まれず、画風が似ていても著作権侵害にはなりません。

著作権は創作時に自動的に取得します。

ロキド画伯
ロキド画伯

著作権は、支分権という様々な権利の集まりです。
例えば、具体的には以下のような権利を、著作者は専有しています。

複製権(法21条) → 著作物を複製する権利
公衆送信権(法23条) → 著作物をネットにアップする権利
翻案権(法27条) → 著作物を改変する権利

著作物の複製や公衆送信、翻案などは、著作権の対象となる利用行為なので、著作権者の許諾が必要になりますね。
私的使用のための複製(法30条)や、引用(法32条)などは許諾なく利用することが可能です。

著作権侵害の要件

他者の著作物そのものの複製、公衆送信などは著作権侵害になりますが、似てるものはどのように判断すればよいでしょうか?
著作権侵害の要件となるのが、類似性と依拠性です。

類似性:既存の著作物と同一又は類似しているか
依拠性:既存の著作物をもとに創作しているか 

類似性は、他者の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得できるかが要点となります。
創作的表現が共通している場合は類似性が認められますが、ありふれた表現やアイデアなどが共通でも類似性は否定されます。

依拠性は、既存の著作物に接して類似する作品を制作した場合であり、偶然似てしまった場合には依拠性はありません。

著作権の侵害をすると損害賠償請求や刑事罰になるので気をつけてくださいね。

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AIと著作権

AIと著作権の関係について、AI開発段階と生成段階に分けて考えます。

AI開発・学習段階:著作物を学習用データとして利用しAI開発
生成・利用段階:AIを利用して画像を生成

AI開発と学習データ

AI開発において、学習データとして著作物を大量に利用することになりますが、これらについて著作権者の許諾を得ることは非現実的です。
なので、著作物の表現の享受を目的とせず、情報解析の用に供する場合、基本的には許諾を得ることなく利用できます。

簡単に言うと、イラストや画像の場合は鑑賞を目的としなければ、学習データとして利用できるということですね。
鑑賞目的でなければ、著作権者の経済的利益を通常害するものではないと考えられるからです。
以下は、平成30年に改正された著作権法の条文。

(著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用)

第三十条の四 著作物は、次に掲げる場合その他の当該著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
一 著作物の録音、録画その他の利用に係る技術の開発又は実用化のための試験の用に供する場合
二 情報解析(多数の著作物その他の大量の情報から、当該情報を構成する言語、音、影像その他の要素に係る情報を抽出し、比較、分類その他の解析を行うことをいう。第四十七条の五第一項第二号において同じ。)の用に供する場合
三 前二号に掲げる場合のほか、著作物の表現についての人の知覚による認識を伴うことなく当該著作物を電子計算機による情報処理の過程における利用その他の利用(プログラムの著作物にあつては、当該著作物の電子計算機における実行を除く。)に供する場合

著作権法

AI生成物(画像・イラスト)の利用

AIを利用して生成された物も、人間が制作した場合と基本的な考え方は同じです。
類似性と依拠性が無い場合は、著作権者の許諾なく利用できます。
類似性と依拠性が認められるAI生成物は、ネットにアップしたり、販売すると著作権侵害になります。

他に、AI生成物は著作物かという問題もあります。

AIが自律的に生成したもの著作物ではない
人が道具としてAIを利用し、思想又は感情を創作的に表現著作物

AI生成物か著作物となるには、創作意図を持って創作的寄与と認められる行為をおこなったかで判断されるようですが、このへんは議論の余地があるようです。
AI生成物が著作物に該当する場合、AI利用者は著作者となります。

人間が深く関わるほど著作物として認められそうだね。

ロキド画伯
ロキド画伯

ちなみに、画像生成させるためにテキスト(プロンプト)を入力すると思いますが、プロンプトも著作物になりえると思います。
簡単なプロンプトは著作権で保護されませんが、複雑なものを利用する時は注意が必要です。

【まとめ】AI生成物は類似性に注意

文化庁によると、AIと著作権の関係について、まだまだ検討や整理が必要なようです。
AIを活用する時は、著作権法や文化庁のサイトなどを確認しながら、慎重に行った方がよさそうですね。

ポイント

・AI生成物を利用する場合は、できるだけ類似性を無くすようにする
・創作的に表現したものであればAI生成物も著作物になりうる
・AI開発段階において、学習データとして画像を利用する場合、基本的に許諾は必要ない。

詳しくは文化庁のサイトを確認すると、知識を深めることができると思います。

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