NFTアートについて学んでいたら、高尾俊介氏のプロジェクト「Generativemasks」について興味がわいたので調べてみました。
高尾俊介氏について

高尾俊介氏は、神戸市の甲南女子大学のメディア表現学科の教員で、「TouchDesigner」「p5.js」などのプログラミングツールを使った授業をされているそうです。
コードによって創作する「クリエイティブコーディング」という手法ですね。
また、高尾氏はデイリーコーディングを提唱していて、作品をTwitterなどに投稿しています。
デイリーコーディングとは高尾氏の造語で、「毎日決まった時間の範囲で、短いコードを書こう」と言うことらしいです。
クリエイティブコーディングによって創作された高尾氏の作品は、私が思っていたより短いコードで表現されていました。
毎日コードを書くことによって様々な気づきがあり、それが「Generativemasks」プロジェクトにもつながっているようです。
作品は100行程度のコードで書くそうです

高尾氏は、2015年からプログラミングを始め、SNSに投稿するようになったのは2019年ということです。
コードを公開することにより、コミュニティの方々と交流するようになってから成長できたと感じていて、クリエイティブコーディングのコミュニティを成長させていきたいと考えているようです。
美術手帖2021年12月号で高尾氏が8ページに渡り特集されていて、NFT作品である「Generativemasks」が表紙にもなっています。
「Generativemasks」とは

「Generativemasks」は、コードから1万種類の仮面のようなグラフィックを生成させたNFTアート作品。
すべて異なるデザインをしていて、それぞれの作品はリロードするたびに模様が変化します。
妖怪やトーテムポール、ジョジョの奇妙な冒険のスタンドなどの影響を受けているそうで、この記事のアイキャッチに設定したトーテムポールの画像は高尾氏とは関係ないのですが、どことなく似ているように感じます。
高尾氏は妖怪検定の資格も持っているよ。

「Generativemasks」は、2021年8月17日に0.1ETH(イーサリアム)で1万点発売され、数時間で完売しました。
この頃のETHは35万円くらいなので約3.5万円です。
プロジェクトの公式HPやTwitterは英語なので、世界のマーケットを意識し発信しているのも、人気になった理由の一つだと考えられます。
ただ、英語が読めない日本人には少しわかりづらい。
「Generativemasks」は、クリエイティブ・コモンズでライセンスされていて、営利目的でなければクレジット付与などの条件によって自由に利用することができます。
「Discord」というチャットサービスで情報交換を行っていて、コミュニティではヘッダー作成が行えるツールなども作成しているようです。
ロードマップによると、「Decentraland」というメタバース空間に土地を購入しギャラリー建設や、本物の彫刻が施された木製マスクの提供などを予定しています。
「Generativemasks」プロジェクトには、高尾俊介氏の他にも、高瀬さん、wildmouseさんという方が開発に関わっていて、高瀬さんからNFT作品の販売を提案されたそうですが、高尾氏の希望で売上をクリエイティブコーディングのコミュニティなどに全額寄付することにしたそうです。
【まとめ】コミュニティに参加しよう
クリエイティブコーディングを知らなかった方は、「TouchDesigner」「p5.js」などのプログラミングツールを触ってみるのも面白いと思います。
私自身も「Generativemasks」を知るまでは、クリエイティブコーディングという言葉自体知らなかったのですが、コードで創作するのも面白そうだなと感じました。
「Generativemasks」のコミュニティに参加したい方は、実際にNFTを購入してみるのが早いのかなと思います。
「OpenSea」という世界最大のNFTマーケットプレイスで2次流通していますので誰でも購入することができます。