もくじ
レバレッジ取引とは
レバレッジとは、テコの原理という意味。
口座に入れたお金を証拠金として、証拠金の何倍もの取引ができる取引方法です。
倍率は法律で上限が決まっていて、国内の仮想通貨取引所は2倍となっています。
例えば、10万円を持っていたら20万円分の取引ができるということですね。
通常の売買は現物取引と言い、暗号資産(仮想通貨)の受け渡しはあります。
レバレッジ取引は差金決済取引と言い、仮想通貨の受け渡しを行いません。
反対売買によって生じる差額のみ受け渡しをします。
つまり、買ったら売らなければなりませんし、売ったら買い戻します。
現物と違い、売りからも入れるんだね。

レバレッジ取引は、自分の資金以上の取引を行えるので危険というイメージを持つ方も多いと思います。
リスクコントロールさえ行えば、レバレッジ倍率の上限が上がるほど効率的に資金を増やすことができます。
海外の取引所はレバレッジ100倍も可能ですが、金融庁が認可していませんので、利用者保護の観点からリスクがあるように思います。
初心者は国内の仮想通貨取引所を利用しよう。

仮想通貨取引所のレバレッジ取引を比較
国内の仮想通貨取引所のレバレッジ倍率は2倍ですが、取り扱い銘柄や、ロスカットなどが異なりますので比較したいと思います。
GMOコイン![]() |
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取引形式 | 取引所 販売所(暗号資産FX) | 販売所 | 取引所 | 販売所 |
銘柄数 | 取引所:5 販売所:8 | 25 | 1 | 8 |
取引手数料 (スプレッド) | 取引所:無料 販売所:スプレッド有 | スプレッド有 ※BitMatchを除く | 無料 | スプレッド有 |
レバレッジ手数料 | 0.04%/ 日 | 0.04%/ 日 | 0.04%/ 日 | 変動制 |
ロスカット | 75% | 50% | 50% | 80% |
両建取引 | 可能 | 可能 | ー | 可能 |
暗号資産の証拠金利用 | ー | 可能 | 可能 | 可能 |
※情報更新 | 23年8月 | 23年8月 | 23年8月 | 23年8月 |
GMOコインは、取引所と販売所(暗号資産FX)の2つのサービスでレバレッジ取引が可能ですが、取扱い銘柄や手数料などが異なります。
DMM Bitcoinは取り扱い銘柄が多いですが、販売所方式になりますので、取引コストが高いように思います。
ビットフライヤーは、ビットコインのみレバレッジ取引が可能です。
現物の取引価格とFXの取引価格が5% 以上離れている場合、SFD (Swap For Difference)という手数料が掛かります。
SBI VCトレードのレバレッジ手数料は変動制です。
銘柄によっても異なり、一部銘柄ではマイナス手数料の場合もあります。
以下の仮想通貨取引所はレバレッジ取引できません。(23年8月現在)
・ビットバンク:レバレッジ取引のサービス提供予定
・コインチエック:2020年3月13日にレバレッジ取引のサービス提供終了
・ビットポイント:2021年12月22日にレバレッジ取引のサービス提供終了
レバレッジ取引のメリットとデメリット
資金効率が良い
価格があまり動かない時や、少額の資金しか用意できない時でも、レバレッジを掛けることにより大きな利益を得ることが可能です。
逆に損失も大きくなるので、リスク管理が大事です。
日本円だけでなく暗号資産も証拠金として利用できる仮想通貨取引所もあります。
例えば、現物のBTCを証拠金として、ETHの買いポジションを持つなど。
ただし、リスクがさらに高くなりますのでおすすめはしません。
下落相場でも利益を得れる
通常の現物取引は上昇相場の時に利益を得ますが、レバレッジ取引は下落相場の時にも利益を得ることができます。
レバレッジ取引はどちらの相場も利益を得れる
・上昇相場の場合 → 安い価格で買い、高い価格で売る
・下落相場の場合 → 高い価格で売り、安い価格で買う
ただし、売りから入った場合、価格の急激な上昇には注意が必要です。
価格の上昇には上限がありませんので、買い戻せなくなる可能性があるからです。
買いから入ると、下落しても価格が0円になるだけなので、最大の損失は限られます
両建取引が可能な場合は、同じ銘柄の売りと買い両方のポジションを持つことができます。
買うことをロング、売ることをショートとも呼びます。

レバレッジ手数料が掛かる
レバレッジ取引では、ポジションを持ったまま日をまたぐと手数料が掛かります。
少額ですがポジションを持つ限り毎日掛かるので、長期間だとバカになりませんので注意しましょう。
例えば、100万円のポジションでレバレッジ手数料が0.04%/ 日の場合、
100万円×0.04%=400円
毎日400円レバレッジ手数料が掛かります。
日をまたぐことをロールオーバーと言います。

決済や送付が行えない
レバレッジ取引は、買値と売値の差額を受け渡しするだけです。
ポジションを持ったとしても、実際に仮想通貨が手元にあるわけではありません。
他の仮想通貨取引所へ送付したり、商品やサービスの購入に使用したりできません。
強制決済される可能性がある
レートが損失の方に動くと、証拠金が足りなくなることもあります。
追加の証拠金が求められますが、期限までに解消できない場合、注文の取消や保有する暗号資産の売却などが行われます。
また、レバレッジを掛けると証拠金以上の取引ができるので、急激な値動きにより証拠金以上に損をする可能性もあります。
各仮想通貨取引所は、ユーザーの損失を限定することを目的として、ロスカットルールを定めています。
一定水準以上の損失が発生した場合、強制的に保有している暗号資産の売却、ポジションの決済などを行います。
仮想通貨取引所によって多少異なるよ

【まとめ】初心者はリスク管理が大事
国内のレバレッジ取引の倍率は2倍なので、海外の仮想通貨取引所に比べ魅力は薄いですが、初心者は国内の仮想通貨取引所を利用しましょう。
銘柄数や手数料を考えると、おすすめはGMOコインかなと思います。

初心者がレバレッジ取引を行う場合、儲けることばかり考えがちですが、損をしないようリスク管理することが大事です。
あと、レバレッジ手数料が掛かりますので短期的な取引が多くなると思います。
株取引と違い税金計算も面倒くさいと思いますので、早めに確定申告の準備をすることをおすすめします。
- 暗号資産の投資には、損失リスクがあります。
- レバレッジ取引は、預けた金額以上の損失が生じる可能性があります。
- この記事は、個別通貨を推奨するものではありません。
- 記事の情報が古くなっている場合もありますので、最新の情報を確認し取引ください。