音楽生成AI『Udio』の商用利用と著作権についてのポイント

音楽生成AI『Udio』は、テキストプロンプト(単語)をいくつか入力するだけで、簡単に楽曲を生成することができます。
音楽の知識がまったく無い私も試してみましたが、
曲だけでなく歌詞も生成され、歌声を含む楽曲のクオリティに驚きました。
自分で生成した曲を、WebサイトやSNSなどで自由に利用したり収益化できれば、個人の創作活動の幅が拡がると思います。
そこで、生成した楽曲の権利関係や商用利用ついて調べてみました。

『Udio』の料金プラン

『Udio』の料金プランは3つありますが、プランにより付与されるクレジット数が異なります。
クレジットを消費することにより、曲を生成することができます。

年払いで20％オフ。

楽曲の商用利用と帰属表示

『Udio』は商用利用可能

『Udio』は、プラン関係なく生成された曲を商用利用できるようですね。
商用利用について、『Udio』公式FAQに以下のように記載されています。

翻訳も併せて記載したよ。

Can I use the content I generate using Udio for commercial purposes?
(Udioを使用して生成したコンテンツを商用目的で使用できますか?)

For example, can I distribute the music I generate on music streaming platforms? Can I include it in a monetized video on YouTube? Can I license it for use in TV/movies/advertisements/etc.?
Yes, as long as the content does not contain copyrighted material that you do not own or have explicit permission to use, and as long as you properly indicate that the content was generated using Udio. See Udio’s Terms of Service for more detailed information about the usage rules for content generated using Udio.
(たとえば、作成した音楽を音楽ストリーミング プラットフォームで配信できますか? YouTube の収益化動画に含めることはできますか? テレビ/映画/広告などで使用許可できますか?
はい、コンテンツに、所有していない、または明示的に使用許可を得ていない著作権で保護された素材が含まれていない場合、およびコンテンツが Udio を使用して作成されたことを適切に示している場合に限ります。Udio を使用して作成されたコンテンツの使用規則の詳細については、Udio の利用規約を参照してください。)

『Udio』公式FAQ

利用規約も読みましたが、「無料プランは商用利用できない」などの記載はありませんでした。

無料プランは帰属表示必須

無料プランの場合は、『Udio』によってつくられたことを表示しなければなりません。
有料プランの場合は、帰属表示の義務はありません。

How am I supposed to indicate that my content was generated using Udio?
(コンテンツがUdioを使用して生成されたことを示すにはどうすればよいですか?)

You can properly indicate that your content was generated using Udio by including a credit, notice or other indicator (e.g., in the track title, in the credits section, etc.) that prominently indicates that the content was generated using Udio. For example, you could include “Created with Udio” as part of the artist name or track title in the track’s metadata. Each situation and type of use is a little different, and we are flexible with exactly how you do it, but generally speaking the attribution to Udio should be in a form and manner that is reasonable and practical in light of how the content is being used. For more details, see Udio’s Terms of Service. Paid subscribers of the platform are not required to provide attribution, but we appreciate it if you do.
(コンテンツがUdioを使用して生成されたことを目立つように示すクレジット、通知、またはその他のインジケーター(トラックタイトル、クレジットセクションなど)を含めることにより、コンテンツがUdioを使用して生成されたことを適切に示すことができます。たとえば、トラックのメタデータにアーティスト名やトラックタイトルの一部として「Created with Udio」を含めることができます。それぞれの状況と使用の種類は少しずつ異なり、私たちはあなたがそれをどのように行うかに柔軟に対応しますが、一般的に言えば、Udioへの帰属は、コンテンツがどのように使用されているかに照らして合理的かつ実用的な形式と方法で行う必要があります。詳細については、Udioの利用規約をご覧ください。プラットフォームの有料加入者は帰属を提供する必要はありませんが、提供していただけるとありがたいです。)

『Udio』公式FAQ

楽曲の所有権と著作権

所有権はユーザーに有る

『Udio』公式FAQによると、
所有権については、『Udio』は主張しませんと記載されているので、プラン関係なくユーザーにあると思います。
ちなみに、翻訳すると所有権となっていますが、楽曲に所有権という概念はないので、楽曲に関する権利という意味合いでよいと思います。

Do I own the songs and artwork I generate using Udio?
(Udioを使用して生成した曲やアートワークは私のものですか?)

We do not claim any ownership over the content you generate using Udio in response to your inputs. See Udio’s Terms of Service for more detailed information about ownership of the content generated using Udio.
(当社は、お客様の入力に応じてUdioを使用して生成したコンテンツに対する所有権を主張するものではありません。Udioを使用して生成されたコンテンツの所有権の詳細については、Udioの利用規約を参照してください。)

『Udio』公式FAQ

著作権が認められるかは不明

『Udio』で生成された楽曲に、著作権が認められるかどうかはわかりません。
著作権は、思想又は感情を創作的に表現した時に、自動的に発生する権利です。
人間が生成に深く関わり創作的に生成されていれば著作物として認められるかもしれませんが、AIに任せる部分が多いと著作物とはならないと思います。
『Udio』公式FAQには、以下のように記載されています。

Is the content I generate using Udio subject to copyright protection?
(Udioを使用して生成するコンテンツは著作権保護の対象になりますか?)

The law regarding copyright protection over AI-generated works is complex and constantly changing, and the law may vary by jurisdiction. We encourage you to consult a qualified attorney about the latest developments and the scope of copyright protection available for the content you generate using Udio.
(AIが生成した作品の著作権保護に関する法律は複雑で絶えず変化しており、法律は管轄区域によって異なる場合があります。Udioを使用して生成するコンテンツで利用可能な著作権保護の最新動向と範囲について、資格のある弁護士に相談することをお勧めします。)

『Udio』公式FAQ

【まとめ】無料で『Udio』を利用してみよう

楽曲の権利関係を簡単にまとめると以下になります。

• 無料プランで生成 → 商用利用可能。帰属表示必須。所有権有り。著作権不明。
• 有料プランで生成 → 商用利用可能。所有権有り。著作権不明。

まだ『Udio』はbeta版（24年9月現在）なので、今後サービス内容の変更も考えられます。
利用規約をよく確認のうえ利用してくださいね。